日本で唯一認められているコンサルタント資格である中小企業診断士。
中小企業診断士協会(J-net21)によると平均年収は約740万円と公表されています。
本記事では中小企業診断士協会「データでみる中小企業診断士」をグラフにまとめ、できるだけわかりやすくまとめています。
この記事の目次
中小企業診断士の平均年収は約740万円
中小企業診断士協会の年収に関するアンケートの結果が上記のグラフになります。
なお、「3,001万円以上」のカテゴリをのぞいた平均年収は739.3万円(約740万円)と公表されています。
ちなみに、「3,001万円以上」と回答した診断士の年収がすべて3000万円だと仮定した場合、平均年収は約786万円になります。
そのため、実際の平均年収は800万円以上あるのではないでしょうか。
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年収について回答した中小企業診断士の年代は40~50代が中心
ただ、年収データを見るうえで注意して欲しいのが回答者の年代が高いので平均年収は高くでて当たり前だということです。
40代と50代を合わせると約54%を占めています。
日本は年功序列型の企業が多いので当然と言えば当然の結果ですよね。
中小企業診断士を取得してもすぐ年収アップするわけじゃない
平均年収が740万円と高収入な中小企業診断士ですが、合格してすぐに年収が増えるわけじゃありません。
中には会社の規則で資格手当がもらえることもありますが、金額として月1~3万円ほどです。
月3万円だったとしても、年収アップ効果はたった36万円ですね。
もちろん、中長期的に見れば中小企業診断士になることで同期よりも出世しやすくなったり、高い評価を貰うことで年収は上がりやすいかもしれません。
ただ、せっかく難関国家資格に合格したのならすぐに年収をアップさせたいですよね。
次から中小企業診断士になった後、すぐに年収を増やす方法を紹介します。
中小企業診断士を取得してから年収を増やす方法
1番即効性があるのは転職
即効性があるのは転職です。
中小企業診断士は日本で唯一の国に認められたコンサルタントの資格です。
日本版MBAとも呼ばれていますね。
転職活動で一番評価されるのは資格の有無ではなくこれまで何をやってきたか?です。
ただ、中小企業診断士というコンサル資格を持っていることで、これまでの実績やこれからやりたい仕事に説得力を持たせられます。
あなたが採用担当なら、バックグラウンドがない人と、経営やマネジメントの勉強をして中小企業診断士になった人ではどちらを採用したいですか?
もちろん中小企業診断士を評価して【採用したい人物像】に中小企業診断士取得者と記載している企業もたくさんあります。
ただ、転職活動する際は出来るだけハイクラス用の転職サイト・転職エージェントを活用しましょう。
診断士の年収が気になる人はとりあえずビズリーチに登録しておきましょう。
あなたの市場価値に見合った求人が送られてくるので、結果的に転職でビズリーチを使わなかったとしても、どれくらいの条件が妥当なのか?という相場観が養われます。
ビズリーチは転職エージェントではなく転職サイトです。
そのため、わざわざ担当者と面談するために足を運ぶ必要がないのもメリットの1つですね。
執筆活動
雑誌やWEBサイトに掲載する記事の執筆の仕事を副業で行うという方法があります。
中小企業診断士としての執筆活動というと、企業や商店街を取材してまとめるものや、中小企業診断士試験をどうクリアしたか?という体験談的なものもあります。
中小企業に特化した雑誌や、商工会議所経由で依頼を頂くパターンで受注できることが多いですね。
試験予想問題作成
中小企業診断士試験の予想問題を作成する副業もあります。
こちらはベテランの中小企業診断士よりもひよっこ中小企業診断士に仕事があつまりがちです。
なぜなら、少し前まで中小企業診断士試験を受ける側だったので、実際に出題される問題に近い問題を作れるからです。
主に予備校から受注できる可能性がある仕事ですね。
週末コンサルタント
中小企業診断士は他の士業と違い同資格者内で仕事を共有して共に仕事をする珍しい資格です。
そのため、中小企業診断士協会に所属したり、地域の商工会などの集まりに参加することでコネクションを作り仕事を貰うことができます。
週末コンサルタントと言っても最初は簡単なリサーチや資料作成から始めることなります。
自分のレベルを率直に伝えれば無理な仕事はふられませんし、キャパシティを超えていると判断したら断れば良いです。
現在プロコンとして活動している方も最初はひよっこ診断士です。
コンサルタントという言葉にビビらず、まずは飛び込んでみると新しい道が開けますよ。
ちなみに、中小企業診断士協会が行った「コンサルを行う上で他の専門家と連携するか?」アンケートの結果が↓の表です。
コンサルティングを行う上で他の専門家との連携を行っていますか
回答数 | |
プロコンサルタントと連携している | 1,030 |
他の資格者と連携している | 953 |
連携していない | 456 |
企業内診断士と連携している | 173 |
大多数が他の中小企業診断士や士業と連携して活動しています。
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補助金申請代行
補助金や助成金の申請代行は中小企業診断士が得意とする領域です。
ものづくり補助金・小規模事業者助成金・創業補助金などが申請代行で関わる主な補助金ですね。
税理士や司法書士で行っている人もいるようですが、やはり中小企業診断士のほうが質が高いものを作れることが多いです。
本来は中小企業の社長や、それに準ずる人が作成すれば良いのですが、申請書は中小企業診断士試験で勉強したようなフレームワークを知らないと整合性が取れている内容で作るのは難しいです。
この仕事は二次試験で培った能力を活かせる仕事です。
実際に受け取る報酬は成功報酬で何%かを貰うことが多いので、成功すればまとまった収入になりますね。
年収3,000万円以上は独立診断士
一番年収を伸ばすことができるのが独立です。
ただ、いきなり独立しても仕事がなければ無職とかわりません。
これまで紹介した仕事を副業でコツコツ実績を積み、本業の年収を超えてきたタイミングで独立を検討する人が多いようです。
年収のアンケートで年収3,001万円以上と回答しているのはすべてプロのコンサルタントとして独立している人です。
独立というと不安定でギャンブルというようなイメージを持つ人もいますよね。
ただ、成功している人は運否天賦で独立するのではなく、副業としてコンサルを行い軌道に乗せて、失敗する確率を限りなく低くしてから独立しています。
目の前のやるべきことをしていけば高年収を目指せる夢のある資格だと思いませんか?
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日経HR調査!仕事に役に立っている資格ランキング1位中小企業診断士
資格 | |
1 | 中小企業診断士 |
2 | PMP |
3 | TOFEL |
4 | TOEIC(860点以上) |
5 | ネットワークスペシャリスト |
6 | 情報セキュリティスペシャリスト |
7 | HSK |
8 | 衛生管理者 |
9 | 日商簿記2級 |
10 | 証券アナリスト |
中小企業診断士は士業の中であまり知名度が高いとは言えない資格でしたが、最近徐々に有効性が知られ良い意味で知名度が上がっています。
日経HRが調査した仕事で役に立っている資格ランキングでは中小企業診断士が1位にランクインしています。
税理士・社労士・行政書士などの士業は将来AIに取って代わられる資格として将来性を危惧されていますが、中小企業診断士は逆に生き残る資格と言われています。
決められたルールにのっとって仕事をする他士業と、その時代の環境に合わせて考え将来の計画を立てる中小企業診断士とで評価が分かれてきた形ですね。
副業解禁でやれることが増えてくることを考えると、これから資格を取得するのなら中小企業診断士ほど適した資格はありません。
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