中小企業診断士は独占業務を持たない資格なので、他資格とのダブルライセンスで専門領域を作る人も多いです。
そのなかでもFP1級は特におすすめの資格です。
本記事ではFP1級とダブルライセンスでどんなメリットがあるのか?をまとめました。
この記事の目次
FP1級の概要
FP1級とはどのような資格か
FPはあらゆる分野のお金を扱う資格です。
投資・節約・税金・不動産・住宅ローン・不動産・教育・老後・相続など幅広く学んでいます。
ちなみにFPの試験内容は以下のような内容です。
FPの試験内容
1.ライフプランニングと資金計画
2.金融資産運用
3.タックスプランニング
4.リスク管理
5.不動産
6.相続・事業承継
FP1級(ファイナンシャルプランナー)の仕事
ファイナンシャルプランナーの仕事はお客さんの資金計画を提案することです。
幅広い分野のお金の知識を学びますが、実際には特定の範囲を専門にして仕事をするファイナンシャルプランナーが多いです。
不動産FP・証券FP・保険FPなどが多くのファイナンシャルプランナーが専門にしている業界です。
どれも難しく、お客さんが一人では判断しにくいものばかりですね。
FP1級の難易度
ゼロからFP1級に合格するためには1050時間ほど必要
FP1級に合格するための勉強時間は約600時間だと言われています。
ただ、FP1級の受験資格は、
・FP2級を取得し、FP業務に関し1年以上の実務経験を有する者
・FP業務に関し5年以上の実務経験を有する者
上記のどちらかを満たす必要があります。
「FP2級を取得し、FP業務に関し1年以上の実務経験を有する者」を満たして受験する場合、FP2級も取得する必要があります。
FP2級の基礎知識をつけるためにFP3級も勉強した場合の勉強時間は、
FP1級(600時間)+FP2級(300時間)+FP3級(150時間)=約1050時間
と約1050時間もかかる計算になります。
FP1級の合格率
FP1級の合格率を推移で表したのが↓の表です。
FP1級の学科試験(金財)
試験日 | 受験者数 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2019年9月 | 8,601 | 5,836 | 592 | 10.14% |
2019年5月 | 7,540 | 4,893 | 576 | 11.77% |
2019年1月 | 11,117 | 7,310 | 618 | 8.45% |
2018年9月 | 10,215 | 7,172 | 591 | 8.24% |
2018年1月 | 11,313 | 7,455 | 1,083 | 14.53% |
2017年9月 | 9,134 | 6,526 | 680 | 10.42% |
2017年1月 | 9,301 | 6,087 | 851 | 13.98% |
2016年9月 | 8,036 | 5,471 | 265 | 4.84% |
2016年1月 | 8,773 | 5,453 | 675 | 12.37% |
2015年9月 | 6,758 | 4,484 | 691 | 15.41% |
2015年1月 | 8,032 | 5,191 | 680 | 13.1% |
FP1級の実技試験(金財)
試験日 | 受験者数 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2019年6月 | 720 | 699 | 599 | 85.69% |
2019年2月 | 809 | 783 | 677 | 86.46% |
2018年6月 | 1,124 | 1,096 | 936 | 85.4% |
2018年2月 | 793 | 775 | 670 | 86.45% |
2017年6月 | 852 | 830 | 718 | 86.51% |
2017年2月 | 408 | 392 | 331 | 84.44% |
2016年6月 | 810 | 789 | 649 | 82.26% |
2016年2月 | 785 | 763 | 618 | 81% |
2015年6月 | 744 | 716 | 588 | 82.12% |
2015年2月 | 669 | 642 | 509 | 79.28% |
表を見るとわかる通り、合格率が低く難しいのは学科試験ですね。
中小企業診断士とFP1級のダブルライセンスで独立型FPとして活躍
中小企業診断士とFP1級のダブルライセンスで独立型FPになる人もいます。
FPは個人向けの金融資産相談のイメージが強いと思いますが、企業向けのコンサルも試験範囲に入っており、企業向けの金融資産もアドバイスできます。
中小企業診断士は企業のコンサルが生業ですが、金融資産の話には非常に弱いです。
金融所得ではなく事業所得で発展させるというのが中小企業診断士の基本的な考え方なので、金融資産については試験範囲に含まれていません。
そのため、他の中小企業診断士と差別化を図るという意味でもFP1級とのダブルライセンスは強力です。
もちろん、企業コンサルとして社長の信頼を得た後に、FPとして個人資産のアドバイスをするといったセールスもできます。
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